×

増税法案めぐる民主党内の調整大詰め

2012年3月21日 12:35
増税法案めぐる民主党内の調整大詰め

 「社会保障と税の一体改革」で最大の焦点となっている消費税増税法案をめぐり、民主党内の調整が大詰めを迎えている。党執行部は、増税に慎重な意見に配慮した法案の修正案を示すことで理解を得たい考えだが、21日中に了承を得られるかは不透明。

 民主党・前原政調会長は21日朝、党税調幹部らと法案の修正案について協議した。消費税増税法案をめぐっては、経済状況によって税率の引き上げを見合わせる際の具体的な成長率の数値を書き込むのかが一つの焦点だが、数字を入れた場合、事実上、増税ができなくなる可能性が高いため、政府側は拒否する考えを繰り返している。安住財務相は21日朝、「景気条項については、やはり数字でここまできたらいいとか、ここまでだったら駄目とは、法律にはなじまないと思う」と述べている。

 また、法案にある「16年度をメドに必要な法制上の措置を講ずる」との文言について、増税に慎重な議員らは追加増税を書き込んだものだと強く批判、削除を求めている。このため、執行部は、文言の修正で対応できないか検討している。

 増税に反対する議員らは21日に「消費税を考える国民会議」を立ち上げ、徹底抗戦する構えも見せている。民主党の合同会議は21日夕方に再開するが、民主党幹部は「終了時刻は決めないで議論する」と話しており、攻防は21日夜遅くまで続きそうだ。