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日本政府、発射自制求め日朝協議も延期

2012年12月2日 2:08
日本政府、発射自制求め日朝協議も延期

 北朝鮮が1日、事実上の長距離弾道ミサイルを10日から22日までの間に発射すると発表したことを受け、野田首相は1日夜、関係閣僚と協議し、発射は国連安保理決議などに違反するとして自制を求めるとともに、5日から予定されていた北朝鮮との政府間協議を延期することを明らかにした。

 野田首相「仮に発射が強行されれば極めて遺憾であり、我が国をはじめ、国際社会として断固とした対応を取らざるを得ない。北朝鮮が国連安保理決議や6か国協議共同声明を順守し、発射を自制するように強く求めてまいります」

 野田首相はまた、情報収集・分析に万全を期すことや、不測の事態に備え、国民の安心・安全確保に万全を期すことなどを関係省庁に指示した。

 さらに、野田首相と森本防衛相らは、北朝鮮のミサイルや部品が日本に落下する場合に備えて迎撃態勢を取ることを確認し、野田首相は自衛隊が必要な態勢を取るため、森本防衛相に破壊措置準備命令を出すよう指示した。

 また、野田首相は、5日から中国・北京で行う予定だった北朝鮮との局長級政府間協議について、「諸般の事情を総合的に勘案すれば、開催は困難ではないか」として、北朝鮮に延期を通告したことを明らかにした。

 これを受け、森本防衛相は1日夜、自衛隊に対し、迎撃ミサイルなどを配備するための準備命令を出した。自衛隊は地上配備型の迎撃ミサイル「PAC3」と、海上型の「SM3」を搭載したイージス艦を沖縄本島などに展開する予定。