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安倍首相、普天間基地視察「移設を再認識」

2013年2月2日 20:49
安倍首相、普天間基地視察「移設を再認識」

 首相就任後初めて沖縄県を訪問している安倍首相は2日、アメリカ軍の新型輸送機「オスプレイ」が止まっている普天間基地(宜野湾市)を視察した。

 宜野湾市・佐喜真市長「市長として、9万5000名余の市民を代表して、速やかに(基地を)返還していただきたい」

 安倍首相「移設に向けて、政府としても全力を挙げて取り組んでいかなければならないと、改めてここに立って再認識をいたしました」

 また、視察に先立ち行われた安倍首相と仲井真県知事との会談では、普天間基地の県外移設を、知事から重ねて求められた。

 仲井真知事「今、県民はなるべく(基地を)県外に出してもらいたいという強い願いがある。我々の願いに沿うような形で解決していただければ大変ありがたい」

 一方、安倍首相は「普天間基地の固定化は絶対にあってはならないこと。米国との合意の中で進めていきたい」と、名護市辺野古沖への移設に改めて理解を求め、初会談は互いの従来の主張を言い合って平行線に終わった。

 また、安倍首相は会談後、記者団から「基地の移設に向け、辺野古沿岸部の埋め立てを沖縄県に申請する時期は、今月下旬で調整しているアメリカ訪問の前か」と問われたのに対し、「それは考えていない」と述べた。

 安倍首相は今回の会談を、民主党政権時代に悪化した沖縄との信頼関係を再構築するための第一歩と位置づけているが、日米首脳会談を前に沖縄との対話姿勢をアメリカ側にアピールする狙いもある。

 沖縄、アメリカとの関係をいかに改善し、基地問題の解決につなげるのか、安倍首相の手腕が問われる。