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TPP交渉参加 首相、国益最優先を強調

2013年2月19日 13:37
TPP交渉参加 首相、国益最優先を強調

 TPP(=環太平洋経済連携協定)の交渉参加をめぐり、安倍首相は19日の参議院予算委員会で、重ねて国益を最優先する姿勢を改めて示した。

 参議院予算委員会で、自民党・山田俊男議員が「自動車を守るために農産物について犠牲を迫るみたいな話は絶対にないんだ」と、特に農業分野で安易に自由化へ踏みこまないよう求めたのに対し、安倍首相は「自動車を育成するために農業を犠牲にする、そんなことはもちろんあってはならない。農業はまさに国の礎である」と述べ、国益を最優先する考えを示した。その上で「自民党は長い間の経験の蓄積がある」「経験に基づく責任ある判断をしたい」と強調した。

 こうした中、TPP交渉参加に慎重な自民党議員が19日朝、会合を開き、「守り抜くべき国益」をとりまとめた。具体的には「米、牛肉、砂糖等の重要品目が除外または再協議の対象となること」や、「自動車の我が国固有の安全基準、環境基準等を損なわないこと」などを挙げている。

 一方、国際結婚が破綻した夫婦間の子供の扱いを定めたハーグ条約について、自民党は19日朝の部会で承認案と関連法案を了承した。日本では、虐待などを受けた母親が子供を連れて帰国した場合、安易に元の国に戻されるといった懸念もあり、条約批准に根強い慎重論もあったが、安倍首相の訪米を前にアメリカ側の意向を受け入れた形。