安倍首相は１５日、ＮＡＴＯ（＝北大西洋条約機構）のラスムセン事務総長と会談し、サイバー攻撃に対する防衛や海上の安全保障などについて日本とＮＡＴＯが協力していくことなどを盛り込んだ「共同政治宣言」を発表した。

　安倍首相「欧州大西洋と東アジアの２つの地域は、地理的に離れていますが、安全保障は相互に密接に連関しています」

　ラスムセン事務総長「今日の世界で私どもが対応しないといけない安全保障上の課題は、国境を越えて共通です」

　また、ラスムセン事務総長は「ＮＡＴＯは北朝鮮の挑発的な言動及び行動を強く非難する」と述べた上で、「北朝鮮が自制し、国際的な義務を履行することを求める」と話した。

　「共同政治宣言」では、日本とＮＡＴＯが、多国間協力や対話を通じた紛争の抑止や危機予防を重視し、安全保障上の共通の課題について緊密に協力する決意を確認するとしている。その上で、今後の協力の方向性として、サイバー攻撃に対する防衛や海上安全保障などの課題について、さらなる対話と協力を行っていくことなどを盛り込んだが、これは中国や北朝鮮の動向を念頭に置いたものとみられる。