東南アジア諸国を歴訪中の安倍首相は２６日夜、最後の訪問国であるフィリピンに到着した。２７日は、アキノ大統領と首脳会談を行う。個人的な信頼関係を構築するとともに、両国のさらなる関係強化を打ち出したい考え。

　アキノ大統領との会談で、安倍首相はフィリピン国内のインフラ整備を支援する考えを伝える予定。フィリピンは近年、堅実な経済成長を続けており、インフラの整備によって成長を後押しする。海外へのインフラ輸出は「成長戦略」にも盛り込まれており、日本経済の再生につなげる狙いもある。

　また、南シナ海の島をめぐって、中国との間で領有権問題を抱えるフィリピンに対し、沿岸警備隊の能力向上を支援していく考えを伝えることにしている。フィリピンと安全保障面で連携を強化することで、中国の海洋進出をけん制する狙いがあるとみられる。