×

安倍首相、領有権問題めぐり中国をけん制

2014年11月13日 21:55
安倍首相、領有権問題めぐり中国をけん制

 ミャンマーを訪問している安倍首相は13日、ASEAN(=東南アジア諸国連合)とアメリカ、中国などの首脳が参加する東アジアサミットに出席し、南シナ海の領有権問題をめぐり中国をけん制した。

 東アジアサミットで安倍首相は、南シナ海情勢について、「平和と安定を損ねる行為の自制を期待する」と述べた。さらに「一方的な行動が継続されているが、“境界が未確定の海域では一方的行動を自制する”との国際法上の原則を尊重しなければいけない」と指摘し、強引な海洋進出を続ける中国を強くけん制した。また、ほかの首脳も相次いでこの問題に言及し、法の支配の重要性を強調した。

 これに対して中国の李克強首相は、「南シナ海の平和と安定は、中国とASEAN諸国とが共同で維持すべきだ」などと従来の主張を繰り返した。

 一方、外務省によると、安倍首相は12日夜、ASEAN首脳との夕食会の前に中国の李首相と短時間会話した。中国外務省によると、声をかけたのは安倍首相とのことで、李首相は「双方は同じ方向に向かって前進し、日中関係の政治的障害の克服を進めて、通常の発展軌道に戻るよう望む」と述べた。これに対し安倍首相は、「日中の戦略的互恵関係を発展させ、両国の経済・貿易などの領域で連携を推進させていきたい」と話したという。