今月２回目となる日朝赤十字会談が日本時間１９日午後４時頃、中国・瀋陽で始まった。前回、平行して行われた政府間の協議では、拉致被害者・横田めぐみさんの両親と孫、キム・ウンギョンさんとの面会に合意し実現したが、今回、拉致問題での進展はあるのだろうか。現地から中村圭吾記者が報告する。

　北朝鮮に残された日本人の遺骨問題などを話し合うこの赤十字会談に合わせて、拉致問題などを議論する両外務省の課長同士の非公式協議が今回も行われる予定。

　これに先だって、北朝鮮外務省・劉成日課長は記者団に対して、拉致被害者・横田めぐみさんの両親、滋さん・早紀江さん夫妻とめぐみさんの娘、キム・ウンギョンさんとの面会が実現したことについて、「人道主義立場でずっと会わせたいと思っていたので、家族に会えたことは良かった」と述べた。

　前回の非公式協議では、横田夫妻とウンギョンさんの面会に合意した。今回の非公式協議でも、日本側は「拉致被害者、全員を帰す」という原則の下、北朝鮮側から拉致問題で進展を引き出したい考えだが、北朝鮮側の出方は不透明。今回の非公式協議で、拉致問題の再調査につながる局長級の正式な政府間協議の再開に合意できるかが焦点。