拉致調査先送り、大変残念な状況に~首相
安倍首相は8日、参議院予算委員会で、北朝鮮による拉致被害者らの調査をめぐり、1回目の調査報告が先送りになっていることについて、「大変、残念な状況になっている」と述べた。
みんなの党・水野幹事長「北朝鮮側の1回目の調査報告が、夏の終わりから秋のはじめといっていたのが、先送りされましたよね。これは総理、北朝鮮側が約束を反古(ほご)にしたという認識か」
安倍首相「拉致被害者の方々の明確な生存情報も含めた報告等があるものと期待していたところですが、北朝鮮側の認識としては、調査を行っている現状について報告をしようと考えていたということ。彼らの認識がそうであったということであり、大変、残念な状況になっています」
これに関連して、岸田外相は、「調査自体を前に進めるために、具体的に何をすべきなのか、政府全体としていま検討している」「現時点で対北朝鮮の制裁措置を元に戻すなどということについては考えていない」と述べた。
一方、安倍首相は、中国との関係について、「今年9月に習近平国家主席も『長期にわたり、安定した日中関係の健全な発展をおしすすめたい』と述べており、中国側も関係改善に以前よりも積極的になっていると受けとめている」と述べた。