衆院選あす公示 8党首が“重要政策”訴え
衆議院選挙は2日に公示日を迎え、正式な選挙戦がスタートするが、1日午後、8党の党首が集まり、日本記者クラブで党首討論を行った。各党は何を重要な政策として訴え、どういったテーマで激論を交わしたのか。
■各党首の主張
自民党・安倍総裁「この道しかない、この確信のもとに、今後、全力でこの道を前に進んでいく」
民主党・海江田代表「今こそ流れを変える時だと思っています」
維新の党・江田共同代表「維新の党は身を切る改革の断行です」
公明党・山口代表「消費税を10%に上げる際には、軽減税率導入を目指します」
次世代の党・平沼党首「日本のためになることだったら私どもは賛成し、ダメなことは断固ダメだと」
共産党・志位委員長「日本共産党は安倍政権の暴走ストップ」
生活の党・小沢代表「国民の生活が第一という政治理念を掲げて活動してまいりました」
社民党・吉田党首「平和と福祉はやっぱり社民党しかありません」
■「アベノミクス」の是非
民主党・海江田代表「アベノミクスが継続すれば、私たちは実質賃金はマイナスになり続けると思いますが、一体いつになれば実質賃金は上がるのか」
次世代の党・平沼党首「私はアベノミクスの前半は評価をいたします」
共産党・志位委員長「今年の8%の増税も、景気悪化への引き金を引きました。2度も失敗しているのに、3度目で景気は悪くならないとどうして言えるのか」
生活の党・小沢代表「現在、非正規雇用が40%に達しております。非正規雇用については、一定の限度を将来設けるべきではないか」
これに対し、安倍総裁は今後、狙い通りに賃上げが進むとの見通しを示した。
自民党・安倍総裁「来年アベノミクスが続けば、経団連の会長はちゃんと賃金は引き上げていくという約束をしていただいていますから、(賃金は)来年上がっていきます。そしてまた再来年も上がっていきます。そしてさらにその翌年も賃上げを行えば、実質賃金が消費税分を入れても追い越していくという状況を、間違いなく私は作っていくことができると」
一方、安倍総裁は消費税率の10%への引き上げと同時、来年10月から始めるとしていた低額年金受給者への月額5000円の給付措置を2017年4月まで先送りする考えを示した。消費増税先送りの影響だ。
■国会議員の歳費
維新の党・江田共同代表「この4月に8%増税、国民にお願いしました。その翌月に国会議員の給料2割カットを満額支給に戻しました。どうしてこんな世間の非常識が通るのか」
自民党・安倍総裁「議員がしっかりと自分たちの身分にふさわしい仕事をしていくわけですが、その中でのコスト等も考える中において戻したところであります。ただ、今後どうしていくかについては、しっかりとまた議論をしていきたいと、こう思っています」
■集団的自衛権
社民党・吉田党首「集団的自衛権とは、言うまでもなく、自国が攻撃されていないにもかかわらず他国の戦争に助太刀する権利であります。やっぱり現実には、アメリカの戦争へ協力を求められたら日本は断ることができなくなるのではないか」
公明党・山口代表「我々が認めたのは、あくまで我が国の国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆されるような明白な危険がある場合のみということであります。これらを基にして、安全保障の法制を忠実に作っていきたいと思っています」
■幼児教育の無償化
民主党・海江田代表「これは全くこの2年間やられてこなかった。これをどうするおつもりなのか」
自民党・安倍総裁「無償化についてはやはり、財源が必要でございました。低所得の方々等も含めまして段階的に進めようと、このように考えているところでございます」
選挙戦で政策議論はさらに深まっていくのか。総選挙は2日に公示、14日に投開票が行われる。