今国会初の党首討論 安保法制を巡り論戦
今の国会で初めてとなる党首討論が20日に行われ、安全保障法制などを巡り、激しい論戦となった。
民主党・岡田代表は、安全保障法制について「自衛隊のリスクが高まることについて一言も話していない」などと、安倍首相を厳しく追及した。
岡田代表「まず、この後方支援について、自衛隊のリスクは高まるんですね」
安倍首相「戦闘現場になりうることがありうるという中において、速やかに作業を中止する、また退避することを定めているわけです。そもそも戦闘に巻き込まれることがなるべくないような、そういう地域をしっかり選んでいくのは当然のことであり、安全が確保されているところで活動していくのは当然のことであろうと思う」
岡田代表「リスクは高まりますよ。私は高まると思いますよ。そのことについて一言もお話しになっていないと。アメリカの戦闘に巻き込まれることは絶対にないと、この前言いましたね。本当に絶対にないんですか」
安倍首相「わが国の存立が脅かされない限り、我々は武力行使はしないし、後方支援活動においても、戦闘現場になれば直ちに撤収していく。この巻き込まれ論はありえない」
こうした安倍首相の答弁に岡田代表は納得せず、議論は平行線のまま終わった。
19日に就任したばかりの維新の党・松野代表は、議員定数の削減について、「いまだにできていないのは、一体どういうことだ」などと追及した。安倍首相は「各党各会派が理解しあっていくことが大切だ」などと反論した。
今回の党首討論は、野党側のヤジを安倍首相が何度も色をなして制止するなど、これから始まる安保法制を巡る審議の激しさを予感させるものとなった。