岸田首相は10日、内閣改造と自民党の役員人事を行います。10日午後には第二次改造内閣が発足します。

自民党本部では先ほどから臨時の総務会が始まり、まもなく新しい党4役が正式に了承されます。

役員人事では、安倍派から安倍元首相の側近として知られる萩生田光一氏を政調会長に起用します。

総務会長には岸田首相に近い遠藤選対委員長を横滑りさせ、後任の選対委員長には森山総務会長代行を起用しました。森山氏は、菅前首相や二階元幹事長に近い、いわゆる「非主流派」で、挙党一致態勢を構築する狙いがあります。

党4役は全員が男性で、平均年齢は68歳となります。

一方、内閣改造では5人を再入閣させ、防衛相には浜田靖一氏、厚生労働相には加藤勝信氏を起用します。

去年の総裁選で争った河野太郎氏をデジタル相に、高市早苗氏を経済安全保障担当相とするなど、ポスト岸田として自らのライバルになり得る有力議員を軒並み閣僚や党役員で起用しているのも特徴です。

ある自民党幹部は「各派閥ごとに複数の有力議員を要職に起用し、互いを競わせ派閥内での分断を図っている」「手堅く見えるが、岸田首相は実はしたたかであざとい人事をやっている」と指摘しています。

午後には首相官邸に新しい閣僚が呼び込まれ、第二次岸田改造内閣が発足します。