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日露外相会談 プーチン大統領訪日に前進

2015年9月22日 6:45
日露外相会談 プーチン大統領訪日に前進

 ロシアを訪問している岸田外相は21日、ラブロフ外相と会談し、北方領土問題などについて話し合う事務レベルの協議を来月8日に再開することで合意した。

 「今回の訪露により、事実上中断していた平和条約締結交渉を再開いたします。今回の会談は日露関係を一歩前に進め、プーチン大統領の訪日を前に進める上で、有意義なものになったと感じています」-岸田外相はこのように述べ、年内のプーチン大統領の日本訪問実現に向けて前進したとの認識を示した。訪問の具体的な時期について、ラブロフ外相は、日本側が提案すれば検討する考えを示した。

 その一方で、北方領土については、第二次世界大戦の結果、ロシア領だとするこれまでの姿勢を変えない考えを強調した。ラブロフ外相はまた、日本がロシアに投資することが両国関係の発展につながるとの認識を示し、経済協力を強く求めた。

 今回の外相会談で、プーチン大統領の訪日実現に向けて足がかりはつかんだ。しかし、北方領土問題を巡る両国の主張の隔たりは大きく、日露関係が本格的に改善の方向に向かうかは依然、不透明だ。