プーチン大統領、年内訪日を事実上断念
安倍首相は訪問先のトルコでロシアのプーチン大統領と会談した。両首脳は対話の継続を確認したが、大統領の年内の日本訪問は事実上、断念した。
両首脳の会談は、今年9月にアメリカ・ニューヨークで行って以来、通算12回目となる。
安倍首相「頻繁に会う機会を作ることで、日露関係は進展してきている」
トップ同士の信頼関係で、北方領土問題解決の糸口を探る日本政府だが、会談冒頭、プーチン大統領が言及したのは、前回に続いて経済協力の話で、思惑の違いものぞかせた。会談では、「最も適切な時期を目指す」との表現で引き続き首脳レベルの対話を継続していくことを確認した。首相同行筋は、「年内という期限は入っていない」としていて、事実上、年内の日本訪問を断念した形。
一方で、今回、ロシア側は、安倍首相のロシアの地方訪問を呼びかけた。開発の遅れた地方を見せることで、さらなる投資を呼び込みたい思惑も伺える。今回の会談で、領土問題より経済協力を優先するロシア側の意図がいっそう鮮明になっている。