首相、南シナ海問題で中国に深刻な懸念表明
安倍首相が訪問先のマレーシアで中国やASEAN(=東南アジア諸国連合)各国などとの首脳会議に出席した。南シナ海問題で安倍首相が中国に対して深刻な懸念を表明したが、各国の立場の違いが浮き彫りとなった。
安倍首相「日中韓協力のプロセスの正常化が、ASEAN+3協力のさらなる進展につながっていくことを期待します」
中国の李克強首相らを前に、にこやかに語った安倍首相だったが、中国が強引な海洋進出を続ける南シナ海問題では「大規模な埋め立てなど一方的な行為が継続していることを深刻に懸念する」と発言。「主張を通すために、力や威圧を使わない」など法の支配を徹底すべきだと求めた。
会議には日本以外に12か国の首脳が参加したが、このうち安倍首相に同意したのは3か国だけで、中国への配慮が目立った。
こうした中、22日にはこの問題で中国と対立しているアメリカのオバマ大統領も加わる東アジアサミットが行われる。安倍首相周辺は、「この問題の主戦場は東アジアサミットだ」「アメリカが入れば雰囲気はガラッと変わる」と話しており、改めて中国に対し、海洋進出をやめるよう求めていく考え。