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軽減税率 飲食店の食品は「対象外」で調整

2015年12月14日 17:38
軽減税率 飲食店の食品は「対象外」で調整

 自民党と公明党の間で長らく協議が続いていた消費税の軽減税率について、12日、両党は、その対象を外食と酒類をのぞく飲食料品全般とすることで最終合意した。こうした与党の合意を安倍首相はどう受け止めたのか?自民党本部前から高柳裕美記者が報告する。

 安倍首相は14日、自民党の谷垣幹事長から報告を受け、その後、次のように話している。

 安倍首相「国民的な納得がなければ、経済に大きなブレーキがかかる可能性もあります。そうしたことも含めながら、議論した結果ではないのかな」

 残された課題の一つ、外食かそうでないかをどう線引きするかだが、自民党関係者によると「食品衛生法」に定められた飲食店で出された食品は軽減税率の「対象外」とすることで調整していることがわかった。この中にはハンバーガー店なども含まれ、テークアウトにしても税率は10%のまま、ということになる。

 もう一つの課題、財源の問題については、政府・与党内でたばこ1本あたり3円上げるなど、たばこ税の増税を検討すべきという声も上がっている。ただ、これでも税収減を全て補うことはできないため議論は紆余(うよ)曲折が予想される。

 また、今回の与党合意文書の中には来年度の税制改正法案に、「消費税を含む税制の構造改革に検討を加え、必要な措置を講ずる」などの文言が盛り込まれた。これは安定財源の確保に向けた将来のさらに消費税を上げる布石ではないかとの見方もある。

 自民党・額賀税調小委員長「将来の消費税のアップを否定するものではないというふうに理解しています」

 与党は16日までのとりまとめを目指している。