安保攻防 中川議運委員長の解任決議案否決
安全保障関連法案をめぐり、国会では与野党の攻防が長期戦の様相を呈している。参議院本会議では17日夜、民主党が提出した中川議運委員長の解任決議案の審議が行われ、決議案は否決された。
17日午後8時過ぎに開会した参議院本会議では、民主党が提出した中川議運委員長の解任決議案の採決が行われた。採決に先立って決議案の趣旨説明を行った民主党の前川議員は、「安倍官邸の下請け機関のように本会議を職権でセットした。委員長の責任は極めて大きい」と述べ、解任を求めたが、解任決議案は与党などの反対多数で否決された。
本会議の開会前には、衆議院の民主党・維新の党など野党5党が国対委員長会談を開き、「問題のある法案を早々に強行採決した事実が重い。不信任に値する」として、安倍内閣の不信任案を衆議院に共同提案することで一致した。提出のタイミングについては、今後の参議院での審議をみながら決めていくという。
問責決議案の処理は法案の採決より優先されるため、民主党などは中谷防衛相の他にも問責決議案を相次いで提出する構えで、法案の採決をできるだけ遅らせたい考え。与野党の攻防は夜を徹して行われることになりそうだ。