安全保障関連法案は１７日、参議院の特別委員会で与党と野党３党の賛成多数で可決された。民主党などの野党側は安倍内閣に対する不信任決議案を衆議院に提出するなどして法案の成立を遅らせたい考えだが、与党側は１８日中に成立させる方針。

　参議院特別委員会の鴻池委員長は１７日午後、安保関連法案の採決に踏み切った。野党議員が採決を阻止しようと詰め寄ったが、法案は与党と次世代の党など野党３党の賛成多数で可決された。

　その後、与野党の攻防の舞台は参議院の本会議に移った。野党側は、中川議運委員長の解任決議案や中谷防衛相に対する問責決議案を提出したが、自民、公明の与党などが反対し、いずれも否決された。

　さらに、野党側は１８日午前１時半過ぎに、山崎参議院議長に対する不信任決議案を提出したが、その直後、本会議は休憩となり、午前１０時から再開する予定。

　野党側は山崎議長の不信任決議案が否決された場合でも、衆議院に安倍内閣に対する不信任決議案を提出するなどして、少しでも法案の成立を遅らせたい考えで、成立は１８日の午後以降になる見込み。

　一方、国会周辺では１７日夜も遅くまで多くの人が安保関連法案への抗議集会に参加した。警察関係者によると、ピーク時には約１万１０００人が参加したという。