甘利経済再生相の辞任を受けて、安倍首相は自らの任命責任を認め、国民に陳謝した。後任には石原伸晃元環境相を起用した。

　安倍首相「大変残念ではありますが、甘利大臣の意思を尊重することにいたしました。任命責任は私にあります。こうした事態になったことについて、国民の皆さまに深くおわびを申し上げたいと思います」

　また、安倍首相は甘利氏が今後も説明責任を果たしていくとの認識を示した。

　安倍首相は甘利氏の後任に、石原元環境相をあてた。石原氏は複数の閣僚や党役員ポストを歴任した政策通として知られ、今後の国会審議などを考慮したものとみられる。

　石原新経済再生相「アベノミクスの光がやっと地方にも、あるいは中小企業にも広がってきた。この流れをしっかりと確固たるものにしていく」

　一方、野党側は国会への参考人招致も視野に、甘利氏にさらに説明責任を果たすよう求めるとともに、安倍首相の任命責任を追及する考え。

　民主党・枝野幹事長「大臣辞任ということで終わらせていい事案なのかということについては、相当な疑問がある。政治不信を拡大させないためには、厳しく引き続き、調査・追及していかなければならないと思っています」

　安倍首相の盟友であり、アベノミクスの司令塔でもあった甘利氏が辞任に追い込まれたことは、政権にとって大きな打撃となる。