甘利経済再生相の金銭授受の疑惑について野党側の追及が続いている。安倍首相は甘利経済再生相自らが説明責任を果たした上で、続投させたいとの考えを示した。

　甘利経済再生相については政府・与党内からも「辞任は避けられない」との声も出ているが、２７日午前に行われた参議院の代表質問で安倍首相は「説明責任を果たした上で職務に引き続き邁進（まいしん）してもらいたい」と述べた。

　民主党・郡司参院議員会長「現金を大臣室で受け取ったか否かを覚えていないというのは、まったく理解不能です」

　安倍首相「今後、速やかに必要な調査を行い、自ら説明責任を果たしていただけるものと考えています。その上で希望を生み出す強い経済の実現に向け、経済再生、ＴＰＰをはじめとする重要な職務に引き続き邁進してもらいたいと考えております」

　こうした中、与野党の駆け引きも激しくなっている。与党側は衆議院予算委員会で２９日から来年度予算案の実質審議に入ることを求めているが、野党側は、甘利経済再生相の会見が２８日に行われることから「質疑に準備が必要だ」として応じない方針。

　民主党・安住国対委員長代理「（あすの）夕方、記者会見で事実関係の一部を発表して、（あさっての）朝からお前たち質問しろというのはちょっと乱暴ではないでしょうか」

　甘利経済再生相の疑惑をめぐる国会審議へのさらなる影響は避けられない情勢。