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NHK全役員、子会社着服で報酬一部を返上

2016年2月23日 23:14
NHK全役員、子会社着服で報酬一部を返上

 NHKは技術系子会社の「NHKアイテック」で起きた約2億円の着服事案を受けて、役員全員が報酬の一部を自主返上すると発表した。

 役員報酬を自主返上するのは籾井会長以下、現役員の10人全員と元の役員2人。このうち籾井会長は報酬の50パーセントを2か月、技術部門のトップの浜田技師長や子会社担当の井上理事ら5人は30パーセントを2か月、返上する。

 コンプライアンス担当の今井理事は会見で、「過去の子会社不祥事を受け内部統制のルールを整えたが、運用が大変ずさんで甘さがあった」と述べた。しかしNHKは、「注意義務違反があったとまでは言えない」として役員の降格など処分は行わず、NHKアイテックの非常勤取締役を務めていた関連事業局長ら3人も「訓告」にとどまった。

 ここ数年、子会社でカラ出張や不正経理など、不祥事のたびに再発防止策が打ち出されたにもかかわらず、今回また2億円もの着服が発覚したため、NHKは「企業風土の刷新など抜本的改革に取り組む」としている。

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