消費税増税先送り解散“考えていない”首相
来年度予算案を巡る審議は2日から参議院に移った。民主党の蓮舫代表代行は安倍首相に対して、来年4月の消費税増税を先送りして衆議院を解散する考えはないかただした。
厳しい経済情勢が続く中、与野党双方から消費税増税が先送りされるのではとの観測が出ている。蓮舫議員は2014年12月の総選挙の再来になることはないか、安倍首相の認識をただした。
民主党・蓮舫代表代行「来年の春、消費税10%に引き上げるんですか」
安倍首相「リーマンショックや大震災という事態が発生しない限り、予定通り消費税を引き上げていく考えです」
民主党・蓮舫代表代行「前回総選挙の時には消費税増税を先送りすると言って解散しました。今の答弁だったらそういうことはないということですね」
安倍首相「解散は全く考えておりません」
このように安倍首相は改めて否定した。しかし安倍首相が1日立ち上げを表明した現在の経済状況を分析する有識者との会合も消費増税先送りの布石との声が与党内からも出ている。今後も増税先送りとそれに合わせた衆議院解散の臆測がくすぶりそう。
こうした中、安倍首相は自らの任期中に憲法改正を成し遂げたいと明言した。
安倍首相「私もですね、私の在任中に(憲法改正を)成し遂げたいと考えておりますが、そういう(衆参3分の2の協力)状況がなければこれは不可能であろうと」
憲法改正を発議するには衆参両院で3分の2の賛成を得ることが必要。憲法改正への意欲を明言した安倍首相が今後3分の2を確保できるのか。一方の野党はどう阻止するのか。衆参ダブル選挙の可能性も孕(はら)んだ政局の焦点になる。