北決議受け…日本政府はさらなる挑発に警戒
国連の安全保障理事会は2日、核実験などを行った北朝鮮への制裁決議を全会一致で採択した。北朝鮮への航空燃料の輸出を禁止するなどこれまでにない厳しい内容となっている。一方、日本政府は厳しい決議が採択されたことを評価するとともに、北朝鮮がさらなる挑発行為に出ることを警戒している。国会記者会館から黒島秀佳記者が報告する。
決議について安倍首相は、「北朝鮮に対する国際社会の明確なメッセージだ」と述べ、高く評価した。
安倍首相「今回の大変厳しい決議は、北朝鮮に対する国際社会の明確なメッセージです。日本は国際社会と協力をして厳格に実施をしていきます」
今回、厳しい決議が採択された背景には、中国の姿勢の変化があるが、外務省幹部は「日米韓3か国の協調が強まったことが中国の変化の一つの理由だ」と語っている。
一方で政府内には、北朝鮮がさらなる挑発行為をすることへの警戒感が高まっている。3日の発射体について菅官房長官は、「我が国の安全保障に直接影響ある事態とは認識していない」としているが、来週から始まる米韓合同軍事演習に合わせて、外務省幹部は新たな核実験や中距離ミサイルの発射など「色んなことを仕掛けてくるだろう」と話している。防衛省幹部は、「イージス艦で監視を続ける」としている。