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「TPP法案」今週中の衆院通過を断念

2016年11月2日 21:56
「TPP法案」今週中の衆院通過を断念

 TPP(=環太平洋経済連携協定)の承認案をめぐり、政府・与党は予定していた今週中の衆議院通過を断念した。山本農水相が承認案の強行採決に言及した自らの発言について1日夜、「冗談を言った」などと述べたことに、民進党などが強く反発しているため。

 山本大臣は1日夜、自民党の田所議員のパーティーで挨拶し強行採決の可能性に言及した自らの発言について「冗談を言った」と述べた。また参加している農業関係者に対して「農水省に来ればいいことがあるかも知れない」と話した。

 山本大臣「この間、冗談を言ったら(大臣を)首になりそうになりまして」「(会場に)JAの方々が大勢いらっしゃるようでございますので、明日でも田所先生の紹介で農林省(農水省)に来ていただければ何かいいことがあるかもしれません」

 民進党などは「強行採決を茶化している」「利益誘導的な発言だ」などと反発している。

 蓮舫代表「そんな発想の大臣が大臣でいるうちには、我々はTPPなど国益に関する質疑は全くできない」

 夕方になって与党側はTPP承認案について今週中の衆議院通過を断念する一方、2日に予定していた特別委員会での質疑と採決を4日に行うことを提案した。

 これに対して民進党などはあくまでも山本大臣の辞任を求め、協議はまとまらなかった。与党側は民進党などが欠席しても4日に委員会採決に踏み切る構えで、国会が緊迫することも予想される。