TPP承認案巡る攻防“強行採決”で論戦
TPP(=環太平洋経済連携協定)の承認案を巡る攻防。山本農水相が強行採決の可能性に言及したことを発端に不正常になった衆議院の特別委員会は27日、9日ぶりに民進、共産両党も出席して政府側との質疑が行われた。
山本農水相の発言を切っ掛けに強引に採決しないことの確約を求める民進、共産両党と審議を急ぎたい政府・与党。久々の論戦も採決を巡るやりとりとなった。
民進・今井雅人議員「(強行採決を)考えたことすらないとおっしゃっておられますけど、考えてらっしゃるじゃないですか」
安倍首相「自民党は結党以来、強行採決をしようと考えたことはない」
今井議員「(山本大臣は)強行採決するかどうかを、自民党の佐藤さん(議運委員長)が決めるんだとおっしゃってるわけです」
安倍首相「議論が熟せば採決をしていくのが基本的な民主主義のルールだろう」
政府・与党はアメリカ政府にTPP承認の圧力を掛けるためにも、また再交渉の余地をなくすためにもなるべく早く承認にこぎ着けたい考え。そのため慎重審議を求める民進、共産両党に対して日程で大きく譲歩する姿勢は見られない。国民生活に大きな影響を与えるTPPだが、審議は深まりを見せないまま週明けには衆議院での採決を巡る山場を迎えそうだ。