TPP 9日ぶりに民進・共産が出席し質疑
TPP(=環太平洋経済連携協定)の承認案を審議する衆議院の特別委員会は27日、9日ぶりに民進、共産両党も出席して政府側との質疑が行われた。
民進党の今井議員は、山本農水相が強行採決の可能性に言及したことと安倍首相が「自民党は結党以来、強行採決を考えたことはない」と答弁したこととの整合性を追及した。
民進・今井雅人議員「今まで結党以来、自民党は強行採決をしようと考えたことはないと。考えたことすらないというふうにおっしゃっておられますけど、考えてらっしゃるじゃないですか」
安倍首相「自民党は結党以来、強行採決をしようと考えたことはない。それは今日に至るまで、この瞬間まで全く変わりないわけでございます」
今井雅人議員「(山本大臣)つまり与党自民党が強行採決するかどうかを、自民党の佐藤さんが決めるんだというふうにおっしゃってるわけです。山本大臣も自民党の方ですよね」
安倍首相「議会の運営は、この議運の委員長がこの議会全体としては決めていくことだと、こういうことを指摘されたと、こういうことでございます」
安倍首相は、山本農水相の発言は議会の運営は議院運営委員長が決めると指摘したものだと説明した。しかし、今井議員は山本農水相の発言は、自民党の福井照議員が先月、強行採決に言及してTPP特別委員会の理事を辞任したケースと「起きていることは同じだ」と重ねて追及した。
安倍首相は「確かに不適切な発言であり、山本大臣はおわびをして撤回した。同時に山本大臣の責任はTPPについて正しく分かりやすく答弁していくことだ」として、辞任には当たらないとの認識を示した。