農水相“強行採決”発言で与野党の攻防激化
TPP(=環太平洋経済連携協定)の承認案を巡り、野党側は審議のさなかに強行採決の可能性に言及した山本農水相の辞任を求め、与野党の対立が激しくなっている。
TPPの早期承認を目指す政府・与党だが23日に衆議院の補欠選挙も控える中、強引な国会運営には与党内からも批判があり、対応に苦慮している。
TPP承認案を巡っては19日夜、山本農水相の発言に反発して民進党と共産党が欠席する中、与党側が委員会審議を進めたことで与野党の対立が強まっている。野党4党は山本農水相の辞任やTPP承認案の採決を強引に行わないことの確約を求め、このままでは21日以降の審議には応じられないとしている。
民進党・山井国対委員長「山本農水大臣の辞任に値する問題発言であるということを(野党)4党で確認をいたしました」
しかし、政府・与党は山本農水相の辞任などには応じない方針で、事態打開のメドは立っていない。
菅官房長官「大臣は撤回し、陳謝したいこういうふうに申し上げていますので、辞任をするような話ではないと思っています」
こうした中、自民党内からも目指しているTPP承認案の今月中の衆議院通過は「厳しくなっている」との声が出始めている。