天皇陛下の“退位” 有識者の賛否分かれる
天皇陛下の退位について話し合う有識者会議は、先月30日、専門家からのヒアリングを終えた。これをふまえ、来週から論点の整理を始める方針。
3回にわたってヒアリングした専門家16人のうち、ジャーナリストの桜井よしこ氏ら6人が退位に反対、もしくは慎重な考えを示したほか、古川隆久日大教授は、反対だが国民が認めるのであれば容認するとの考えを示した。
一方、石原信雄・元内閣官房副長官ら8人が、退位を容認する考えを示した。このうち石原氏ら3人が、今の天皇一代に限り退位を認める特例法を支持し、ジャーナリストの岩井克己氏ら3人が、皇室典範を改正するなどして、恒久的に退位を認める措置を支持した。
また、作家の保阪正康氏ら2人は、まずは特例法を制定したのち、皇室典範の改正を目指すべきとの考えを示した。
このほか、今谷明・帝京大学特任教授は「現状でしばらく様子を見るのがベスト」としている。
有識者会議は来週7日に次の会議を開き、論点の整理を始める方針。