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「退位」について 専門家からヒアリング

2016年11月14日 21:32
「退位」について 専門家からヒアリング

 天皇陛下の「退位」について話し合う有識者会議は、7日に続いて2回目となる専門家へのヒアリングを行った。

 ジャーナリスト・岩井克己氏「生前の譲位ということについては、やはり容認すべき選択肢をもうけるべき、特別法という形ではなくて皇室典範の本法を改正すべき」

 ジャーナリストの岩井氏は退位に肯定的な考えを示し、認める場合には「皇室典範を改正すべき」と述べた。また、昭和天皇が亡くなられた際に内閣官房副長官を務めていた石原信雄氏も、退位に肯定的な考えを示した上で、「皇室典範の特例法とすることが適切」との考えを明らかにした。

 ジャーナリスト・櫻井よしこ氏「今日は『譲位』ではなく『摂政』の制度をその他の工夫も加えながら、活用するのが良いというふうに言ってきました」

 ジャーナリストの櫻井氏は退位に否定的な考えを示し、渡部昇一上智大名誉教授も「皇太子殿下が摂政になれば何の心配もない」と述べた。また笠原英彦慶應大教授も、「退位ありきではなく、まず摂政の設置や国事行為の臨時代行など、現行法での対応を検討すべき」などと述べ、退位に否定的な考えを示した。

 一方、今谷明帝京大特任教授は、退位に慎重な姿勢を示した上で、「意見が対立している問題で、政府が一方的にどちらかの立場で結論を下すのはよくない。現状でしばらく様子を見るのがベスト」と述べた。

 有識者会議は今月30日に3回目のヒアリングを行った上で、来月にも論点を整理することにしている。