プーチン大統領 特別インタビュー全文18
北方領土問題などについて話し合う安倍首相とロシアのプーチン大統領との首脳会談が15日から始まる。会談を前に、プーチン大統領は、日本テレビと読売新聞の取材に応じた。(18/20)
■「露中の信頼は非常に大きい」
――中国との関係がかなり軍事的にも親密になってきている。年次教書のなかでも、中国、インド、日本、米国の順だった。中国が一番大事な国との認識か。
もちろん、まったくその通りです。ロシアにとって、中国は最大の貿易相手国です。これが第一です。第二に、露中は非常に大きな共同プロジェクトがあります。それは、原子力エネルギー、物流インフラ、機械製造、貿易全般です。また、航空産業でも素晴らしい共同プロジェクトがあります。ヘリコプター製造や航空機の製造です。我々は、宇宙開発分野でも積極的に協力しています。この分野でも、展望は良好です。
露中の信頼は非常に大きく、国際問題についても立場が近いんです。あるいは、外交官が使う言い方をすれば、「意見が一致」しています。我々は、現代の国際情勢の重要な問題に関して共通する立場を取ることがとても多いのです。
露中両国では、非常に密接な民間交流、青少年の交流も大規模に行っています。また、教育、地域間の交流もさかんです。交流はますます発展しています。さらに露中間のインフラ整備の分野でも関係が拡大し、向上しています。
お聞きになったことがあると思いますが、中国は、ボルガ川周辺地域を通過するモスクワ~カザニ間の高速鉄道建設に参加する意向です。我々は高速鉄道をカザフスタン、中国にも延長する計画です。地域間協力では、道路や橋が建設されています。つい最近、完成したばかりです。
地域間協力の規模は絶えず拡大しています。ですから、次のように言えるのです。中国とは真に友好的な関係が形作られました。多くの重要な分野で、誇張なしに戦略的な性格をもった関係が形成されました。しばしばこういう言い方をするのですが、特権的な戦略性です。