安倍首相 単独インタビュー全文(2)
2日にわたる日露首脳会談を終えた安倍首相は17日、日本テレビの単独インタビューに応じた。首相公邸の書斎で行われたインタビューの内容を全文掲載。(2/8)
<聞き手:報道局政治部・伊佐治健部長>
■共同経済活動~新しいアプローチとは?
Q.今回、総理が唱えた新しいアプローチのはっきりした全容が分からないが、日本政府の方針としては領土問題は長く議論してらちがあかない面もあり、いったん脇に置いて、そして経済協力を中心にまずは進めていく。その先にゴールとして平和条約の締結があると。プーチン大統領の考えも経済協力をまずというところから。いろんな発言の中にまずは信頼醸成があって、そして領土問題ということで、日本政府が考える車の両輪で進めていく交渉に比べるとプーチン大統領の考えは信頼醸成が非常に重要になっている。昨日の会見でプーチン大統領は共同経済活動が平和条約交渉に結びつくとはっきりと明言した。これは大きな成果だったと思うが、2人の間で新しいアプローチについての考え方はどんな状況なのか。
--新しいアプローチというのはですね、プーチン大統領も昨日の16日の記者会見で述べていましたが、我々はもうずっと70年間過去の問題について議論を続けてきたんですね。歴史的な経緯、この歴史的な経緯に対する両国のそれぞれの考え方、またあるいはその違い、そして法的な問題、国際法上どうなのかということを延々とやってきて、その結果1ミリも進んでいない。
その間ですね、日本側には経済協力を行えばそれだけを取られてしまって領土問題は全然進まないのではないか、あるいはロシア側にはですね、領土問題を解決すればもう経済協力について日本はロシアに一緒にやっていこうという考え方を取らないのではないかという猜疑(さいぎ)心があったんです。両国の首脳がそれぞれ猜疑心のこの砦(とりで)の中に閉じこもって、出てこなかった。我々はそうではなくてプーチン大統領も私もその猜疑心の砦から出て、そういうものは捨てて何が大切か、それはもう過去ではなくて未来を見ようと。お互いもう信頼関係があるじゃないかという中においてお互いに未来を見ていこうと。4島の未来の姿を考えることから解決策を見いだそうと。
そのためにも信頼関係の醸成、これは私とプーチン大統領の間には信頼関係はあるけれども、まだ国民同士はですね、信頼関係ないですよね。島民のみなさん、ロシアの島民のみなさんは自分たちは追い出されるのではないかという思いを持っている。日本人と一緒にやっていけるのかという思いも持っている。この信頼関係の醸成を大事にしていこうということです。ですから今までのアプローチと違いますから、ここに書いてある、ではもうこういうところでですね、駆け引きをしないと。まずはこの元島民のみなさんが思いをかなえたい、その中で少なくとも、その中でも少なくとも墓参はちゃんと自分たちのお墓まで行ってお墓参りしたい。52あるお墓、実は多くのお墓はそこまでたどり着けないんですよ。みなさん500メートル手前まで来ているけども、その先はいろんな理由があって行かせてもらえない。たくさんありました。
あるいはその島で朝を迎えたいと思ってもできない。こういう願いにまずロシア側は対応する、それは信頼関係を醸成していくことにもつながる。
Q.まず一歩ですね。
--ええ。で、島民のみなさんをロシアの島民のみなさんが、日本の元島民の思いをロシアの島民のみなさんが知ることはですね、お互いが仲良く暮らしたいと元島民のみなさんも思っています。そのことを知っていただくということは元島民、島民同士の信頼関係の醸成に大きくプラスになっていく。
<聞き手:報道局政治部・伊佐治健部長>
■共同経済活動~新しいアプローチとは?
Q.今回、総理が唱えた新しいアプローチのはっきりした全容が分からないが、日本政府の方針としては領土問題は長く議論してらちがあかない面もあり、いったん脇に置いて、そして経済協力を中心にまずは進めていく。その先にゴールとして平和条約の締結があると。プーチン大統領の考えも経済協力をまずというところから。いろんな発言の中にまずは信頼醸成があって、そして領土問題ということで、日本政府が考える車の両輪で進めていく交渉に比べるとプーチン大統領の考えは信頼醸成が非常に重要になっている。昨日の会見でプーチン大統領は共同経済活動が平和条約交渉に結びつくとはっきりと明言した。これは大きな成果だったと思うが、2人の間で新しいアプローチについての考え方はどんな状況なのか。
--新しいアプローチというのはですね、プーチン大統領も昨日の16日の記者会見で述べていましたが、我々はもうずっと70年間過去の問題について議論を続けてきたんですね。歴史的な経緯、この歴史的な経緯に対する両国のそれぞれの考え方、またあるいはその違い、そして法的な問題、国際法上どうなのかということを延々とやってきて、その結果1ミリも進んでいない。
その間ですね、日本側には経済協力を行えばそれだけを取られてしまって領土問題は全然進まないのではないか、あるいはロシア側にはですね、領土問題を解決すればもう経済協力について日本はロシアに一緒にやっていこうという考え方を取らないのではないかという猜疑(さいぎ)心があったんです。両国の首脳がそれぞれ猜疑心のこの砦(とりで)の中に閉じこもって、出てこなかった。我々はそうではなくてプーチン大統領も私もその猜疑心の砦から出て、そういうものは捨てて何が大切か、それはもう過去ではなくて未来を見ようと。お互いもう信頼関係があるじゃないかという中においてお互いに未来を見ていこうと。4島の未来の姿を考えることから解決策を見いだそうと。
そのためにも信頼関係の醸成、これは私とプーチン大統領の間には信頼関係はあるけれども、まだ国民同士はですね、信頼関係ないですよね。島民のみなさん、ロシアの島民のみなさんは自分たちは追い出されるのではないかという思いを持っている。日本人と一緒にやっていけるのかという思いも持っている。この信頼関係の醸成を大事にしていこうということです。ですから今までのアプローチと違いますから、ここに書いてある、ではもうこういうところでですね、駆け引きをしないと。まずはこの元島民のみなさんが思いをかなえたい、その中で少なくとも、その中でも少なくとも墓参はちゃんと自分たちのお墓まで行ってお墓参りしたい。52あるお墓、実は多くのお墓はそこまでたどり着けないんですよ。みなさん500メートル手前まで来ているけども、その先はいろんな理由があって行かせてもらえない。たくさんありました。
あるいはその島で朝を迎えたいと思ってもできない。こういう願いにまずロシア側は対応する、それは信頼関係を醸成していくことにもつながる。
Q.まず一歩ですね。
--ええ。で、島民のみなさんをロシアの島民のみなさんが、日本の元島民の思いをロシアの島民のみなさんが知ることはですね、お互いが仲良く暮らしたいと元島民のみなさんも思っています。そのことを知っていただくということは元島民、島民同士の信頼関係の醸成に大きくプラスになっていく。