フィリピンを訪問中の安倍首相は、ドゥテルテ大統領と大統領の地元ダバオにある私邸で朝食をともにするなど断続的に会談を行っている。

　１２日の議題は主にフィリピンとの二国間関係が中心だったが、１３日は、まもなくトランプ政権が発足するアメリカとの関係などについても議論が交わされる見込み。

　安倍首相は１３日朝、昭恵夫人とともにダバオにあるドゥテルテ大統領の私邸に招かれ、贈り物を交換するなどしたあと朝食をともにした。プライベートな時間を共有することで更なる信頼関係の構築を図りたい考え。

　まもなく大統領と会談し、１３日は強引な海洋進出を続ける中国に対抗するためアメリカとも連携する必要性を議論するものとみられる。

　ただ、ドゥテルテ氏は自らの薬物犯罪撲滅作戦に批判的なオバマ大統領に対し過激な発言を繰り返すなど、安倍首相が目指すアメリカを含めた連携の強化は果たせていない。ドゥテルテ氏がトランプ次期大統領には配慮する姿勢を示していることから、安倍首相としてはドゥテルテ氏との信頼関係を深めつつトランプ政権の発足をきっかけに日米とフィリピンの連携を再構築したい考え。