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日米“蜜月”会談、安倍政権側の評価は…

2017年2月12日 19:45

 アメリカを訪れている安倍首相は日本時間の11日未明、トランプ大統領と、大統領就任後、初めて会談した。今回の首脳会談について、安倍政権側の評価はどのようなものか。安倍首相に同行取材している青山和弘記者が伝える。

■今回の首脳会談について、安倍政権側の評価は

 官邸関係者は「所期の目的は達成した」と語っている。というのも、政府が今回目指していた大きな2つの約束を取り付けたからだ。日本の防衛への変わらないアメリカの関与、そして貿易・為替への批判封印と経済協力関係の強化だ。

 一方で安全保障面での日本の役割の拡大を約束しているほか、TPP(=環太平洋経済連携協定)のかわりに日米2国間の貿易協定も含めて協議することとしている。

 こうした課題が今後大きな議論となるのは間違いなく、まだスタートラインに立ったばかりだ。

■首脳会談の結果は事前調整ではどこまで握れていたのか

 まだトランプ政権の陣容も固まらず、誰とどう話したらいいのかわかりにくい中で調整は難航したが、直前にはある程度までは固まっていた。ただ最後のトランプ大統領の意向がつかめず、いわば「出たとこ勝負」の部分がかなりあった。また官邸内には「共同記者会見で従来の主張を繰り返されたら目も当てられない」などの警戒感もあった。

 ただ、結果的にはほぼ事前の調整通りに落ち着いたという。同行筋は「ハプニングがなくて良かった」と胸をなでおろしている。

■麻生副総理とペンス副大統領で日米の経済協力を話し合うことでも合意したが、今後、この協議は

 ナンバー2の二人で話してもらうというのは、為替や経済協力といった複雑で細かい課題を首脳同士の議論の場に持ち込まない一つの方便でもある。ある政府高官は「作戦通りになった」と話していたが、今後、この枠組みでどこまで協議が進むかは未知数だ。