岸田首相「安定不可欠」防衛力強化や国連改革に取り組む考え
自民党の党大会が開かれ、岸田首相は、ロシアによるウクライナ侵攻などに対応するためには「政治の安定が不可欠だ」と訴え、参議院選挙での勝利を目指す考えを強調しました。
岸田首相は、党大会でもロシアの軍事侵攻を取り上げ、日本の防衛力強化や国連改革に取り組む考えを示した上で、次のように呼びかけました。
岸田首相「国際社会の変動を含め、いかなる事態が起きても、国民生活を守り抜いていく。こうした外交安全保障を進めるためには、何といっても政治の安定が不可欠です。来る参議院選挙も自公の連携のもと勝利し、引き続き政治の安定を担っていこうではありませんか」
また、党大会では、岸田首相の公約である、幹事長などの役員任期を1期1年、連続3期までに制限する党の規則(=党則)の改正が了承されました。
そして、党の運動方針には「連合ならびに友好的な労働組合との政策懇談を積極的に進める」と明記し、野党の有力な支持団体である労働組合とも関係を深め、「野党共闘」を切り崩していく姿勢を明確に打ち出しました。
一時、ギクシャクしていた公明党との間でも党大会直前に参議院選挙での「相互推薦」の方針を確認。来賓として出席した山口代表も「結束の土俵が整った」と述べ、参院選に向け協力していく姿勢をアピールしました。
一方で、ウクライナ情勢の影響で物価が上がることが懸念され、新型コロナウイルスの終息も見通せない中で、自民党議員からは「岸田首相は守りの姿勢に終始し、改革や政策を打ち出せていない」との批判も出ています。
岸田首相自身が「展開次第では戦後最大の危機に陥る」と語る今の難局を乗り切り、夏の参院選の勝利につなげられるのか。自民党の実行力が問われています。