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複数の日本政府関係者「発射は失敗だった」 官房長官「情報収集、分析、警戒監視に全力を」

2023年5月31日 12:00
複数の日本政府関係者「発射は失敗だった」 官房長官「情報収集、分析、警戒監視に全力を」

北朝鮮は31日朝、衛星と称した事実上の弾道ミサイルを発射しましたが、韓国沖の海上に落下したことが確認されました。複数の日本政府関係者は「発射は失敗だった」と話していて、情報分析を急いでいます。

政府は、北朝鮮が午前6時28分頃、弾道ミサイルの可能性があるものを1発発射し、6時35分頃、黄海上空で消失したものと推定している、と発表しました。

日本政府は午前6時半頃、Jアラート=全国瞬時警報システムを出しましたが、そのおよそ30分後に「ミサイルが日本に飛来しないとみられる」として、避難の呼びかけを解除しました。

松野官房長官は会見で、ミサイルは「黄海上で消失し、宇宙空間への何らかの物体の投入はされなかったと推定される」と発表しました。

複数の政府関係者は、「発射は失敗だった」と話しています。

ーーミサイル発射が失敗だった場合、日本政府の今後の対応の焦点はどこになるのか?

過去にも失敗した場合、再び発射するケースがあったため、失敗したからには、次の発射がいつなのか、引き続き警戒しています。

松野官房長官
「米国・韓国をはじめ、国際社会と緊密に連携して対応するとともに、国民の生命・財産を守り抜くため、引き続き情報の収集、分析、警戒監視に全力を挙げてまいります」

防衛省は、地上発射型迎撃ミサイル=PAC3の展開を継続するなど、警戒態勢を維持する考えです。

浜田防衛相は、北朝鮮が発射を通告した期間は6月11日まであるとして「少なくとも、その間は態勢は今まで通りだ」と話しました。

2012年に失敗した時は、およそ8か月後に発射した経緯があります。今回も、一定程度の準備期間が必要との見方がある一方で、ある政府関係者は、来月11日までの通告期間の再発射について、「警戒はしないといけない」としています。