国会は２０日、事実上、閉幕した。これを受けて安倍首相は記者会見を行い、森友学園や加計学園をめぐる問題に関連して、「慎重に政権運営にあたる」と強調した。

安倍首相「総理大臣という立場が周囲に与えうる影響を常に意識し、慎重の上にも慎重に政権運営にあたらなければなりません」

安倍首相はまた、森友学園をめぐる文書改ざん問題などを念頭に、「行政のトップとして改めて深くおわびする」と謝罪した。

一方、国会では２０日、カジノを含むＩＲ（＝統合型リゾート）整備法が、与党などの賛成多数で可決、成立した。

野党などは、「ギャンブル依存症がまん延する」などと強く反対してきたが、与党側が押し切った形だ。

こうした国会運営について、与党内からもいさめる声があがっている。

自民党・石破元幹事長「多くの国民がそうなんだねと思っていただく、そういうことが必要ではなかったかなと」

今後は、９月の自民党総裁選挙をめぐる動きが焦点となる。

安倍首相は、会見では「この夏、蝉時雨（せみしぐれ）を聞きながらよく考えたい」と出馬への明言を避けた。しかし周囲には３選への強い意欲を示している。

出馬を検討している自民党の岸田政調会長らを含め、駆け引きが本格化することになる。