クールジャパンめぐり専門家が激論
日本文化の魅力を海外に発信する政府の「クールジャパン戦略」について、27日夜の深層NEWSでは、専門家が、政府が巨額の予算を使ってやる意味があるのかどうか激論を交わした。
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文筆家・古谷経衡氏
日本の伝統文化にすごい興味を持った、ネットであるいはテレビ番組を見て。それで日本に行こうと思う人というのが一定数いたとして、それは個人の価値観の問題であって、僕がレンブラントが好きでもオランダに行かないのと同じで、めちゃくちゃ好きで日本に来る人もいるけど、それは日本政府のクールジャパン(政策)とどういう相関があるのか、全然見えてこない。
クールジャパン戦略推進特命委員長・山本一太氏
何でクールジャパンを政府が後押しする部分があるかというと、これを経済成長に結びつけるためには、政府ができることもあるんですよ。例えば輸出振興みたいな形でコンテンツを振興する、制作者を政府がある程度支援する、その一番の成功例は『韓流』ですよ。
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自民党の山本議員が、韓国の例を参考に、文化の発信を輸出増につなげたい考えを示したのに対し、文筆家の古谷氏は、日本は輸出に力を注ぐ一方、制作者への支援がおろそかになっているのでは、と指摘した。