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実質賃金の伸び率 厚労省「算出は困難」

2019年3月20日 20:39

毎月勤労統計における不正調査の問題を受けて、野党側が求める方法で実質賃金の伸び率を算出できるか話し合う厚生労働省の検討会は、「さらに検討する」などとした中間報告を国会に提出した。

野党側はこれまで、不正な調査が発覚後、再集計した去年1月から11月の毎月勤労統計で、前の年に調査したのと同じ事業所の数値同士を比較して、実質賃金の伸び率を算出するよう求めてきた。

これを受けて、厚労省は専門家による検討会を設置し、議論してきたが、20日、国会に中間報告を行った。それによると、同じ事業所の数値はサンプルに偏りがあることなどを指摘し、算出は「困難」としている。その上で最終的に算出し、公表するかについては「さらに検討するため必要な作業を進める」と報告した。

これに対し、野党側は反発している。

立憲民主党・逢坂政調会長「税金を使って長い時間をかけて引き延ばし工作をしているとしか思えない内容だ」

立憲民主党の逢坂政調会長はまた、「政府は、実質賃金の伸び率がマイナスになるから出したくないのだろう」と述べた上で、予算委員会の集中審議の開催を求めていく考えを示した。