フランスを訪れている安倍首相は、まもなくマクロン大統領との首脳会談に臨む。

ルノーが日産に対して経営統合の提案をしていたことが明らかになったばかりだけに、ある政府関係者は「マクロン大統領からルノーと日産の話を持ち出してくるだろう」と話している。

ゴーン被告の逮捕後、ルノーの筆頭株主であるフランス政府は、ルノーの経営にメリットとなるよう日産を取り込みたい意向とみられる。

ただ、日産は、経営の独立性を保つためにも反対の姿勢。そのため、フランス政府は日本政府を巻き込みたい考えだが、日本側は政府関係者が「向こうは国営で、こちらは民間だ」と述べるなど政府間の協議には否定的。今回の首脳会談でも安倍首相は「政府は関与しない」との立場は崩さないものとみられる。

一方で、火災にあったノートルダム大聖堂について、安倍首相は修復への支援を惜しまない考えを伝える見通し。

また、６月に大阪で行われるＧ２０サミットは安倍首相が議長を務めることから、今回の会談で自由貿易の推進など主要な議題について連携を確認したい考え。