最大の山場?内閣不信任決議案…淡々と否決
衆議院本会議で25日、野党5党派が提出した安倍内閣に対する不信任決議案は与党などの反対多数で否決された。
会期末を26日に控え、与野党攻防の最大の山場となるはずだった内閣不信任案は、極めて淡々と否決されて終わった。
立憲民主党・枝野代表「審議会の報告書を受け取らず、年金の財政検証や共通事業所にかかる実質賃金を隠ぺいする安倍政権の姿勢は国会審議を妨害するものであり、民主主義を空洞化させるものであります」
自民党・萩生田幹事長代行「(野党は)政権交代の決意も、日本をリードしていく覚悟も、みじんも感じられない」
終盤国会で野党側は解散をちらつかせる政府与党にほんろうされ、浮き足立つ場面も目立った。いわゆる「老後2000万円」の問題などが浮上したが、与野党の議論は深まることなく、26日、会期末を迎えることになる。
――今国会では不正統計問題などもあったが、議論が深まらなかった背景には何が?
夏に参議院選挙を控えている、その一点に尽きると思う。政府はそもそも、今国会には与野党が対立する法案の数をかなり絞って提出していた。参院選を控え、野党に追及の場を与えないためだ。場がないわけだから議論も深まらないのは当然。さらに、与野党共に選挙を気にするあまり、世論受けが悪いテーマを避けたり、自分たちの政策を一方的にアピールしたりするばかりになりがちだった。選挙を前に、こうした国会のあり方も問われることになる。