岸田首相のNY訪問 外交・経済面で“岸田色”
国連総会に出席するためアメリカを訪問していた岸田首相が一連の日程を終えました。訪問の成果と今後の課題について報告です。
岸田首相「国際社会の諸課題について引き続き、私自身が先頭に立って議論を主導していきたい」
岸田首相は、国連総会の演説で安保理改革に向け具体的な交渉に入るよう呼びかけたほか力を入れる核軍縮では各国と協議を積み重ねました。
外務省幹部が「“国連改革”や“核軍縮”など岸田カラーを打ち出せた」と評価したほか、岸田首相側近も「日英首脳会談で対中国で結束できたし、日韓首脳の懇談など狙い通りの外交ができた」と成果を強調しました。
経済政策の打ち出しにも力を入れました。ニューヨーク証券取引所での演説では、自らが掲げる「新しい資本主義」の実現に向け、NISA=少額投資非課税制度の恒久化を目指す考えなどを説明しました。
さらにビザの免除や個人旅行の解禁など水際対策の緩和を表明。円安を利用して、外国人観光客を呼び込み、経済の活性化をねらいます。
ただ、国連改革は各国の利害が複雑に絡み合い進展させるのは簡単でなく、経済政策は効果的な内容に具体化できるか、などの課題があります。
外交、内政ともに厳しい状況でどう成果をあげるのか。まもなく政権発足から1年、岸田首相の真価が問われます。