首相追及の野党側、内閣不信任決議案提出も
国会は最終盤を迎えている。首相主催の「桜を見る会」をめぐり野党側は、マルチ商法で行政指導を受けた「ジャパンライフ」の当時の会長が招待されていた問題などについて安倍首相を追及した。
元会長が招待された理由について安倍首相は明言を避けた一方、自身と昭恵夫人は元会長との個人的な関係は一切ないと述べた。
安倍首相「個々の招待者やその推薦元については個人に関する情報であるため、招待されたかどうかも含めて従来から回答を控えさせていただいているところであります。山口氏と一対一のような形でお会いしたことはなく、個人的な関係は一切ありません。また、私の妻は山口氏との面識はありません」
また、安倍首相は「一般論として『桜を見る会』が企業や個人の不当な活動に利用されることは決して容認できない」と述べた。
一方、共産党の田村議員は、野党側が求めている招待者名簿のデータ復元についてただした。
共産党・田村議員「やましいところがないならば総理の責任で電子データを復元させ、全ての名簿を明らかにしていただきたい」
安倍首相「内閣府が採用しているシステムは端末にデータ保存されておらず、また、サーバーのデータ破棄後、バックアップデータの保存期間を経た後は、復元は不可能であるとの報告を受けております」
安倍首相はまた、招待者は最終的に内閣府などが取りまとめていたとして「私の事務所に申し込めば必ず招待状が届くというものではない」と強調した。
国会の会期も残り1週間となり、野党側が安倍首相を直接追及できるのは今国会では2日が最後となりそうだ。野党側は、この問題で安倍首相の地元を視察するなど、追及の手を緩めていない。安倍首相が出席する予算委員会の集中審議を求めているが、与党側は応じない方針で、野党側は安倍内閣の不信任決議案の提出も検討する構えを見せている。