立憲民主党の山尾議員は、衆議院予算委員会で、東京高等検察庁の黒川検事長の定年が延長されたことは「違法な措置だ」と主張して、定年延長の法的根拠について政府を追及した。

森法相はこれまで、黒川検事長の定年延長の法的根拠として国家公務員法の定年制の規定をあげていた。立憲民主党の山尾議員は、１９８１年の国会審議で政府側が、国家公務員法の定年制について「検察官には適用されない」と答弁していると指摘し、政府の見解の整合性をただした。

立憲民主党・山尾志桜里議員「当時の政府の見解は、国家公務員法の定年制度は、検察官には適用されないことになっております。（黒川氏の定年延長は）違法だと思いますよ、私は。政府の統一見解を求めたい」

森雅子法相「いずれにしましても、検察庁法を所管する立場としての解釈を申し上げますけれども、検察官の勤務延長については、一般法たる国家公務員法の規定が適用されるものと解しております」

森法相は過去の政府答弁について「議事録の詳細は存じ上げない」と述べながら、従来の答弁を繰り返した。

このため山尾議員は、菅官房長官に対し過去の答弁との整合性について政府内で調整して説明するよう求めた。

これに対し菅長官は、「法務大臣が答弁をしている通り、検察官も一般職の国家公務員であり、国家公務員法の勤務延長に関する規定が適用されると聞いている」と述べた。