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安倍元首相「国葬」費用が16億6000万円に…さらに増額は?

2022年9月7日 1:18
安倍元首相「国葬」費用が16億6000万円に…さらに増額は?

政府は6日、安倍元首相の国葬の費用について、約16億6000万円にのぼる見通しを示しました。その内訳は、警備が8億円、海外要人の“おもてなし”が6億円。当初、式典費用は2億5000万円とされてきましたが、なぜ違いが生じたのでしょうか。

■式典費用…当初は“2億5000万円”

佐藤梨那アナウンサー
「政府は、3週間後の9月27日に行われる安倍元首相の国葬費用が、6日時点で16億6000万円にのぼる見通しだと発表しました。先月、国葬を行うと決めた時には、式典の費用として2億5000万円とされていましたが、この違いは、どういうことなのでしょうか?」

小野高弘・日本テレビ解説委員国際部デスク
「私たちが当初聞かされていた2億5000万円というは、会場を借りて設営する費用と、バスの借り上げ費用でした。国が新たに予算を組む必要があるというので、当初発表したものでした」
「それに対し、政府は、当初の発表以外にも、既に組んである予算で、『こういうことに、これだけお金がかかる』ということを示しました。それが総額16億6000万円ということです」

小野
「その内訳はと言うと、警備に8億円が見込まれています。これは、全国の警察から応援を呼ぶ必要があるので、その人々の旅費とか手当が必要ということです。会場の入り口や周辺でのチェックや、道路の交通整理にと、総動員ですから」
「もう1つは、海外からの要人の接遇、“おもてなし”に6億円を見込んでいます。海外から190以上の代表団、首脳クラスも50人ほどが参列します。アメリカのハリス副大統領なども参列する方向で調整しています。こうした要人を空港で受け入れ、滞在中の車の手配も必要になります」

佐藤
「こうしたものも含めて、総額が現時点で16億6000万円の見通しだということですね」

■首相周辺「隠すつもりはないので」

小野
「最近、国葬には『ものすごくお金がかかるのではないか』という見方も出ていました。例えば、警備費です。元警視庁公安部の捜査官で、セキュリティーコンサルタントの勝丸円覚氏によると『3万人から4万人の警察官が必要ではないでしょうか。すると、警備費が最大35億円になるのではないか』と話しています」
「接遇費も、2019年の即位の礼など一連の儀式に2600人を招待して、予算は50億円でした。今回、最大6000人に案内状を出すというので、『数十億円かかるのではないか』との見方も出ていました」

「こうした中、首相周辺は『“国葬の費用を隠している”、“本当は70億円”と言われてしまっている。しかし、隠すつもりはないので、“そんなにかからない。おおむねこのくらいです”というのは示したい』と明かしました。それで、政府は6日、今のところの見通しは16億円だと示しました」

「一方、 野党はこの16億円について、『ファイナルアンサーとは思えない』と批判しています。政府は引き続き、かかる費用については説明をしてほしいものです」

佐藤
「落合さんは国葬にかかるお金のこと、どう考えますか?」

落合陽一・筑波大学准教授(「news zero」パートナー)
「僕は、安全のための費用というのはかけるべきだという立場です。でも、例えば、クラウドファンディングをすれば、16億円くらいすぐ集まると思いますけどね。例えば、安倍さんのために100万円払いたいという人、いっぱいいると思います。僕の周りも含めて、1600人以上いれば、16億円くらい集まってしまいますから。そういう出したい人の気持ちを集めるということは、国葬の税金を使うとは別にやってもいいような気がします」

佐藤
「政府・与党は今週中にも、岸田首相がなぜ国葬を行うのかなどについて、国会で説明する方向で調整しています」

(9月6日放送『news zero』より)