政府 緊急事態の解除を宣言
政府は25日夜、対策本部を開き、すべての都道府県で緊急事態措置を実施する必要がなくなったとして、緊急事態の解除を宣言しました。
政府は、対策本部で、首都圏の1都3県と北海道の緊急事態宣言を解除することを決め、全国で緊急事態措置を実施する必要がなくなったとして、特別措置法に基づく解除宣言を出しました。
これに先立ち、安倍総理大臣は記者会見にのぞみ、今後、段階的に社会経済活動を再開する方針を示しました。
安倍首相「社会経済活動を厳しく制限するこれまでのやり方では、私たちの仕事や暮らしそのものが立ち行かなくなります。命を守るためにこそ、今求められているのは、新しいやり方で日常の社会経済活動をとりもどしていくことだと思います」
安倍総理は、全面解除を決めた理由として「解除基準を全国的にクリアしたと判断した」と説明しました。また、27日に閣議決定する予定の今年度の第2次補正予算案について、事業規模は第1次補正予算と合わせて200兆円を超えることを明らかにし、企業の資金繰り支援は、総額130兆円を超えると強調しました。
店舗の家賃負担を軽減するため、最大600万円の新たな給付金を創設することや、地方創生臨時交付金の2兆円増額などが盛り込まれるということです。
また、安倍総理は、スマートフォンの通信機能を利用した濃厚接触者を確認するためのアプリを来月中旬をめどに導入する方針を明らかにしました。
一方、台風シーズンを前に避難所での感染防止策について問われたのに対し、安倍総理は、「ホテルや旅館などの積極的な活用も含め、可能な限り多くの避難所を開設し、マスクなど必要な物資の支援に万全を期す」と強調しました。
安倍総理はまた、一連の政府対応の検証について「まだ検証の段階ではない。終息した段階で行いたい」と述べ、中間的な検証は行わない考えを示しました。