去年の参議院選挙をめぐる河井案里容疑者陣営の選挙違反事件で、東京地検特捜部が夫の克行容疑者と案里容疑者を逮捕したことについて、政局への影響です。国民民主党の玉木代表は、去年の参議院選挙で案里氏を全面支援した安倍首相に説明責任を果たすよう求めました。

買収資金の原資は明らかになっていませんが、野党側は今後、参院選に先立って、自民党本部から案里氏の陣営に振り込まれた１億５０００万円の使い道などについても追及する方針です。

国民民主党・玉木代表「もともとの買収に使われたお金は自民党から出ていますし、安倍事務所も含めて自民党の職員、秘書が何人も現地に入って選挙活動していたわけですから、当然自民党側の安倍総理の説明責任も厳しく問われると思いますので」

１億５０００万円をめぐっては自民党の二階幹事長が１７日、「広報紙を複数回全県に配布した費用に充てられた」などと説明しました。しかし自民党内からも「そんなもので１億５０００万円もかからない。ちゃんと説明すべきだ」との声が上がっています。

一方、官邸関係者は「法をつかさどる法務大臣だった人の逮捕となればどれだけ支持率が下がるか」と緊張感をにじませました。ただ、国会開会中に比べれば野党からの追及の場が少ないため、政権への打撃は限定的だという楽観的な見方も出ています。