“派閥の解消”は? 政治刷新本部・2回目会合 「しゃべるしかない」あの議員も…
自民党は16日、「政治刷新本部」の2回目の会合を開き、派閥のあり方などについて議論しました。会合は全ての所属議員が参加できる形で行われ、安倍派の内幕を暴露した“あの人”も出席しました。
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16日正午すぎ、東京駅。横断歩道を渡ってきたのは、自民党の宮沢博行前防衛副大臣です。
自民党 宮沢博行前防衛副大臣(去年12月)
「しゃべるな、しゃべるな。これですよ」
安倍派の裏金問題を巡り、派閥から収支報告書に記載しないよう指示があったことや、かん口令が敷かれたことを去年12月に明らかにした人物です。16日、この問題について話し合う自民党の「政治刷新本部」の会合に参加するため、地元静岡から上京してきました。
自民党 宮沢博行前防衛副大臣
「しゃべるしかないと」
自身が“裏金化”した金額は、3年間で132万円にのぼるという宮沢議員。移動中、私たちの取材に対し、このうちの114万円については、派閥に納めず手元に残す、いわゆる“中抜き”をしていたと明らかにしたのです。
自民党 宮沢博行前防衛副大臣
「ノルマ分だけ納め、手元に残すという方法もあると認識してた。本当に慣習の中でやってしまったんですが」
“裏金”に加え“中抜き”まで明らかにした宮沢議員。
自民党 宮沢博行前防衛副大臣
「他の派閥は皆さんたちは、なかなか言いづらいところがあろうかと思いますので、私たちから発信しなくちゃいけないという思いがあります」
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「しゃべるしかない」との思いを胸に向かった「政治刷新本部」。16日は、全ての議員が参加できる形で行われました。
岸田首相
「国民の信頼を回復するために、そして日本の民主主義を守るために、我々自民党は変わらなければなりません」
首相のあいさつが終わると、記者団は会議室から出され、会議室があるフロアからも閉め出され、刷新本部は非公開で行われました。岸田首相も最後まで出席し、会合は約3時間にわたって行われました。
会合で発言した議員は…
自民党・二階派 鷲尾英一郎議員
「(派閥の)人材育成とか、組織をどうまとめていくかというのは大事な点で、そういう面で派閥というのは一定程度、役割があると思っていますが」
派閥の役割を訴える声があがった一方で…
自民党・二階派 中曽根康隆議員
「今の悪(あ)しき慣習を引きずった派閥というものは、やっぱりなくすべきだと申し上げた」
自民党・無派閥 和田政宗議員
「私は派閥を全廃すべきであると。この声は国民の声」
そして、安倍派のこの人は…
自民党・安倍派 宮沢博行前防衛副大臣
「清和政策研究会(安倍派)は解散すべきである。そのような意見を申し上げました。私は派閥に残り、派閥を介しゃくする。安倍派を介しゃくする。そういう覚悟も述べさせてもらった」
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信頼回復に向け、焦点となっている「派閥の解消」。これまで派閥の解消に慎重だった政権幹部からも「世論の批判が強く、派閥を解消しないと自民党自体がもたない」といった声があがるなど、危機感が広がり始めています。
野党は…
立憲民主党 泉代表
「自民党にまず、けじめをつけてもらわなきゃいけない。新しい制度論の話で、話をすり替えられても困る」
国民民主党 玉木代表
「政治家が政治家のルールを作る。特に、ルールを破った人が新たなルールを作っても甘くなるし、信頼してもらえないと思います」
自民党の刷新本部は通常国会が召集される26日までに、議論の中間とりまとめを行う方針です。