韓国「戒厳」宣言、一転解除 尹政権“混乱”で日韓外交に影響は?
韓国の尹錫悦大統領は3日夜、「国政がマヒ状態にある」として44年ぶりとなる「非常戒厳」を宣言しました。これに対し、韓国の国会が戒厳の解除を求め、一転して、4日朝になり解除が正式に決まりました。韓国での「非常戒厳」の宣言と解除について、日本政府の反応です。
石破首相は来月にも韓国を訪問することを検討していて、石破外交にも影響が出てきそうです。
石破首相「私どもとして、特段のかつ重大な関心をもって注視をいたしておるところであります。在留邦人の安全については引き続き、その安全に万全を期してまいる所存でございます」
日本政府は、韓国に在留する日本人に注意喚起のメールを出すなど対応にあたっています。石破首相は4日朝の時点で、被害は報告されていないことを明らかにしました。
一方、外交への影響を心配する声が出ています。
石破首相は来月にも韓国を訪問し、尹大統領と会談することを検討しています。日本政府内からは、「訪問が厳しくなった」「尹大統領がもたないなら行く意味がない」といった指摘が早くも出ています。
別の外務省関係者からは、「岸田政権で尹大統領との良好な首脳関係が築けたのに、韓国の政治情勢が不安定になるのは残念だ」との声が上がっています。
さらに、アメリカでトランプ政権が誕生することで、日米関係の先行きが不透明になるとの懸念がある中、ある外務省関係者は、「別の不安要素は避けたい。このタイミングで強固な日韓関係を失うのは痛い」とため息をついていました。