岸田首相は所信表明に対する代表質問で、旧ジャニーズ事務所の性加害問題について「あってはならないことだ」との認識を示しました。

代表質問で立憲民主党の吉田晴美議員は、「岸田総理や政府は、今日に至るまで、このジャニーズ性被害の問題について、一切コメントしていない。一般論ではなく、個別のジャニーズ性加害問題についてコメントすべきだ」と迫りました。

これに対し岸田首相は「子供・若者への性暴力は、心身に深刻な影響を及ぼす極めて悪質な行為であり、許されるものではない。ましてやそれが長期間・広範に繰り返されたとされる御指摘の事案、これは決してあってはならないことだ」と述べ、ジャニー喜多川元社長の性加害問題について、岸田首相自身の認識を示しました。

代表質問を傍聴していた「ジャニーズ性加害問題当事者の会」の平本代表は、「総理の口からもジャニーズという言葉において、この問題が認識されたということについてまず大きな進歩、一歩かと思います」とコメントしました。

一方、吉田議員は、岸田内閣の副大臣と政務官に女性が1人も起用されなかったことについて、「総理は適材適所と説明したが、あまりにも失礼な話ではないか」と追及しました。これに対し岸田首相は「適材適所を徹底して行った結果として、老・壮・青そして男女のバランスになった」と述べるにとどめました。

立憲民主党は、副大臣と政務官に女性を1人も起用しなかった岸田内閣の姿勢を批判し、今回の代表質問と予算委員会では男性議員と女性議員が交互に質問に立つことにしています。