“ポスト安倍”選挙戦開始…解散求める声も
自民党の総裁選挙が告示され、石破元幹事長、菅官房長官、岸田政調会長の3人による選挙戦が正式に始まりました。こうした中、今後の焦点になっているのが、衆議院の解散時期。自民党内では早期の解散を求める声が高まっています。
◆各候補が出陣式に…思い込めたネクタイも
8日午前、各候補が出陣式に臨みました。
石破元幹事長(63)「グレートリセット。そのために全身全霊を尽くして、この戦いに挑みたい」
岸田氏は、情熱の赤で、地元・広島の「広島カープ」にちなんだ赤いネクタイを締め登場。
岸田政調会長(63)「この皆さんの思いを、力を、一身に集めて、この戦いにのぞんでいく所存であります」
大本命、菅氏の出陣式には閣僚らがぞくぞくと会場入り。当初、河野防衛大臣の支持を表明した小泉環境大臣も姿を見せました。ひときわ大きな会場に国会議員が詰めかける中、選挙の時のイメージカラーだという黄色のネクタイで登場した菅氏。
菅官房長官(71)「コロナ対策・経済対策、携わったもの誰かが出馬して、この国難を解決しなければならない」
◆それぞれ訴えた政策は
午後には3候補が初めて顔をそろえ、それぞれの政策を訴えました。
菅官房長官「行政の縦割りを打破し、規制改革を全力で進める。国民のために働く内閣をつくりたい」
行政のデジタル化を進めるための「デジタル庁新設」や不妊治療の保険適用実現などを掲げた菅氏。経済については、現在のアベノミクスを継承していくと訴えました。
これに対し、石破氏と岸田氏は格差の問題を指摘。
石破元幹事長「株価は上がった。しかし他方、格差が拡大をしてはいないだろうか。地方に雇用と所得。そのことは絶対に必要だと思います」
岸田政調会長「成長の果実の分配、税制等における分配についても考えていかなければいけない」
石破氏は「東京一極集中の是正」、岸田氏は「中間層への支援」を訴え、菅氏との主張の違いを鮮明にしました。
8日、正式にスタートした自民党総裁選。菅氏が5つの派閥から支持をうけ“圧倒的優位”となる中、この週末に行われた世論調査でも、次の首相に最もふさわしいのは「菅氏」と答えた人が46%にのぼりました。
◆“早期解散・総選挙”の可能性は?
こうした結果をうけ、ささやかれ始めたのが、“菅首相”となれば早期に解散・総選挙に打って出るのでは、という見方です。
──人気が出ているうちに(選挙を)やったほうがよい。年内にやらないと(公明党内)
──10月に国会を召集して、冒頭で解散する可能性もある(自民党幹部)
菅氏は……
菅官房長官「解散ということを考えた時に、コロナの状況がどうかということが、やはり大きく影響するだろう」
一方、石破氏は“4年任期を務め、国民の判断を仰ぐ、そうあるべき”と述べ、岸田氏はコロナ対策に取り組んだ上で国民の判断が必要な課題があれば“解散はありうる”と述べました。
9月8日放送『news every.』より。